◎春暁やかすむ稜線遥かなり ◎遠足児信号待ちの賑やかさ △祭宿麦酒に寿司に日本酒も(平成23年5月作)
yuunohaikuのブログの新着ブログ記事
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◎風光り君は輝き腕の中 ◎豆の花海へと続く段畑 △大鳥居一気呵成に神輿来る(平成23年5月作) 〇人の世は男と女黄金なり うまく用ゐて丸く治めむ
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◎永き日や声賑やかに子等遊ぶ ◎春潮に乗りて小枝は遠去かる △木陰にて昼寝楽しむ薄暑かな(平成23年5月作)
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◎蕨餅季題となりて買ひ求む ◎春愁や酒に求むる憂さ晴し △祭髪きりりと結ぶ豆絞り(平成23年5月作)
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◎お彼岸や孫子揃うて墓洗ふ ◎水温み蕾ふくらむ頃となる △境内を主役は俺と揉む神輿(平成23年5月作) 〇我が命いつまであるや知らねども 一日一日を悔いの無きやう
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◎春の雪木々の葉白く染め上ぐる ◎春雨や濡れて行くのも粋なもの △筍や頭出すなり掘られたり(平成23年5月作)
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◎木の芽吹き気持前向く散歩道 ◎摘みし芹夕餉の汁に一つまみ △道に出であわれ筍伸びきれず(平成23年5月作) 〇我が歌は大和心をみなもとに その言の葉を学び游ばむ
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◎遠き山近き山にも笑ひあり ◎春炬燵犬先に居て足伸びず △散りはじめ流れゆく花残る花(平成23年4月作)
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◎啓蟄や雀田圃に群れ遊ぶ ◎爪先の会話楽しむ春炬燵 △草餅や白き器に青の映ゆ(平成23年4月作) 〇世が世なら死ぬる命を永らへて 生きて行くなり生かさるるまま
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◎枯色の下より萌ゆる命かな ◎凍解や足をとらふる登り坂 △掃き終はりふと見上ぐれば残り花(平成23年4月作) 3月より和歌・狂歌・川柳等も作りたいと思っています。 週末までに出来ていれば掲載します。
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◎広げられ浜一面の若布かな ◎田も畦も皆一斉に草の萌ゆ △淡々と行く春惜しむ昨日今日(平成23年4月作)
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◎冴返リ吐く息白し今朝の庭 ◎雪間でき輝く新芽出にけり △にぎやかに雀集めて残り花(平成23年4月作)
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◎下萌や雨降りやみて芽の青し ◎薄氷は陽の差すまでの命かな △人ありて人それぞれに春惜しむ(平成23年4月作)
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◎窓際に仕合せのあり福寿草 ◎頬赤き孫の手を引き初薬師 △草餅を仏に供へ手を合はす(平成23年4月作)
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◎今年も恵方詣りに始まりぬ ◎春近しゆつくり回る観覧車 △春惜しむ十七文字に時の過ぐ(平成23年4月作)
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◎雪女恋する事もあるのかな ◎春近し木々の蕾も膨らんで △残る花やがて散りゆく運命かな(平成23年4月作)
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◎初日の出家族揃つて手を合す ◎初句会みんな元気に顔を出す △松の花命溢れて天を指す(平成23年4月作)
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◎障子閉め酒や肴の舌鼓 ◎都鳥口紅付けて橋の上 △卒業し声掛け合うて門出る(平成23年3月作)
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◎虎落笛言ふ事聞かぬ子に似たり ◎年変はる仄かに聞こゆ除夜の鐘 △伸び伸びと駆け回るなり厩出し(平成23年3月作)
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◎十二月いまさら焦る事もなし ◎枯萩の飄々としてゆるるなり △卒業の最後の校歌胸に沁む(平成23年3月作)
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◎川千鳥流れの中に足はあり ◎願掛けてはや満願の十二月 △目に涙卒業式の師と生徒(平成23年3月作)
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◎旅の宿熱きそば湯に迎へらる ◎煤払ひ煤なき家に暮らしたし ◎一斉に別れ鳴きして鶴帰る(平成23年3月作)
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◎大根畑空の青さよ海の青 ◎富士の山薄化粧して冬構 △引鶴や声掛け合ひて飛び立ちぬ(平成23年3月作)
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◎小春日や鳶ものんびり輪を描く ◎時雨降る夜更けの道をただ一人 △思ひ出を胸いつぱいに卒業す(平成23年3月作)
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◎初霜に足をとらはる登り坂 ◎無造作に大根置きて無人店 △昇る陽を翼に受けて鶴帰る(平成23年3月作)
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◎思ひ出を流すが如く時雨降る ◎石蕗の花色無き庭の隅に咲く △陽を受けて黒鹿毛光る厩出し(平成23年3月作)
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◎役目終へ案山子閑かに風にゆれ ◎独りとはつまらぬものよ秋の暮 △引き鶴や今殿の飛び立ちぬ(平成23年3月作)
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◎幼女の髪を飾りて残り菊 ◎紅葉狩暫し楽しむ通勤路 △青海苔の香りに満つる朝餉かな(平成23年2月作)
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◎橘や棘の痛さを思ひ出す ◎菊残る道に小さき道祖神 △青海苔に足を取られて水の中(平成23年2月作)
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◎友よりの届く新米ただ感謝 ◎下り鮎腹いつぱいの卵かな △初午や昇り旗舞ひ風強し(平成23年2月作)
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◎乱れ咲く花野を渡る風に酔ふ ◎名月や雲の切れ間に顔を出す △雪解けて気持ちも解けてまつしぐら(平成23年2月作)
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◎敗荷に雨は激しく降り注ぐ ◎飄々と風に吹かれて吾亦紅 △青海苔や香り豊かな海の幸(平成23年2月作)
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◎穏やかに流るる水の川は澄み ◎花野行くローカル線の無人駅 △青海苔や揺れて岩間の蟹隠す(平成23年2月作)
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◎いつの間に木から草へと虫の声 ◎鬼灯を鳴らし鳴らして子等通る △時移り集ふ人減る牛祭(平成23年2月作)
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◎水澄みて流るる川の底深し ◎名月や寄せては返す波の音 △蕩蕩と濁りも増して雪解川(平成23年2月作)
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◎微酔の見上ぐる空は星月夜 ◎立秋の一雨欲しき夜半かな △雪解の小さき流れ畦の道(平成23年1月作)
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◎八月や子供に帰るおとな達 ◎立秋や暮れて一息縄のれん △流れ出し遥かな旅へ雪解水(平成23年1月作)
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◎鳴き尽し草を枕に今朝の蝉 ◎献灯に我が名浮かびて魂祭 △寒月や雲の切れ間に顔を出す(平成23年1月作)
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◎蜩やひと声高く山薄暮 ◎盆祭集ひて楽し三世代 △日溜りの硬き蕾も春を待つ(平成23年1月作)
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◎青鷺の鳴かずにおれば優雅なり ◎向日葵の如く貴方を見ていたい △寒月や照らす大海浪光る(平成23年1月作)
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◎風流る開け放たれし夏座敷 ◎山清水両手に掬い喉ならす △初凪の鏡ケ浦は鳶の群れ(平成23年1月作)
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◎水無月や木陰の風は心地良し ◎土用浪舳先ぶつけて船は行く △寒月や星を隠して冴えわたる(平成23年1月作) 〇秋の暮ブービーで乗るフェリーかな(令和4年房総の旅) 房総の旅これが最後の句です
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◎夕顔や喪主のうなじと白競ふ ◎噴水や小さき七色うまれ出る △初凪や羽を休めてかもめどり(平成23年1月作) 〇急坂を手摺頼りに秋の宮(令和4年房総の旅)
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◎向日葵や群れて黄色の風となる ◎草いきれ踏み進むほど匂ひ増し △淡々と月日重ねて春を待つ(平成23年1月作) 〇千枚の秋の田圃に草を刈る(令和4年房総の旅)
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◎早苗籠汗ばむ背の心地良さ ◎昼顔に艪を取られて思案顔 △穏やかに日差しも淡く松の内(平成23年1月作) 〇紺碧の鏡ケ浦は秋日和(令和4年房総の旅)
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◎戸を開けて皐月富士見る朝かな ◎咲き誇り見頃迎へしさつきかな △初凪や鏡のごとく陽を返す(平成23年1月作) 〇城山へ登る四人に秋の風(令和4年房総の旅)
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◎夜釣来て魚釣るよりも飲み会に ◎さつき咲く花から花へ蝶の舞ふ △我が国の行く末想ふ松の内(平成23年1月作) 〇秋の旅紺碧の海右に見る(令和4年房総の旅)
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◎翡翠や獲物目掛けて急降下 ◎光る浮子波に漂ひ夜釣かな △悠悠と風にまかせて枯柳(平成22年12月作) 〇彼岸花八幡宮に咲き乱る(令和4年房総の旅)
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◎皆で食ぶ笊に積まれし粽かな ◎赤白黄色とりどりや薔薇の花 △威勢よく呼び込む声や年の暮(平成22年12月作) 〇伏姫の住みし籠穴山は秋(令和4年房総の旅)
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◎夏めきて沖の白帆も輝けり ◎町薄暑暖簾潜れば顔馴染み △帳尻をなんとか合はす年の暮(平成22年12月作) 〇道端のコスモス揺るる安房の道(令和4年房総の旅)
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◎古き家薔薇咲き誇る家周り ◎山深く今を盛りと余花の宴 △枯柳吹かるるままの風情かな(平成22年12月作) 〇秋高し海沿ひ走る房州路(令和4年房総の旅)
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◎薔薇苑の妍を競ひて香を競ふ ◎夏めきて二の腕まぶし乙女達 △矢の如く今年も過ぎて年の暮(平成22年12月作) 〇秋晴れの久里浜金谷海は凪(令和4年房総の旅)
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◎野にありてこそ活きるなり菫草 ◎春惜しむ想ひの花は散り終へし △ひつそりと一輪ゆれて帰り花(平成22年11月作) 〇たたなづく霧島の峰秋の雲(令和元年10月鹿児島旅行) 今回で鹿児島旅行は終わります。次回から房総の旅を 掲載します。
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◎波しぶき舳先に割るる春の潮 ◎風光り心うきうき気は満つる △凩に葉を散らされて枝も啼く(平成22年11月作) 〇聖域に背筋伸びたり社秋(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎春惜しむ心残して時は行く ◎花曇遥かにかすむ富士の山 △着飾りて嬉し恥ずかし七五三(平成22年11月作) 〇何事か御座すと感ず秋の宮(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎堤防をひねもす押すや春の潮 ◎猫の手も欲しひ八十八夜かな △一枝に一輪淡し帰り花(平成22年11月作) 〇高千穂の神々しさや秋無上(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎行く春や未だ其其の色もやう ◎人住まぬ庭に群れ咲く菫かな △七五三母と娘の競ひ合ひ(平成22年11月作) 〇神神し高千穂の峰秋に入る(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎啓蟄や鍬を振るのも遠慮がち ◎ぽかぽかと句作り楽し春炬燵 △鳴く声も枝の葉も減り秋惜む(平成22年10月作) 〇秋風や高千穂河原神御座す(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎磯開神職来たりて厳かに ◎右の山左の山も笑ひ出す △湖に映ゆる野山の錦かな(平成22年10月作) 〇神降りし高千穂の峰秋無上(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎一つ鳴りもう終はりかよ春の雷 ◎木の芽吹き溢るる気力歩は速し △白ありて紫ありて桔梗咲く(平成22年9月作) 〇秋の山身も引きしまる神の域(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎磯開海神様へまず一献 ◎春の山溢るる命輝けり △草むらの祠に鳴くや鉦叩(平成22年9月作) 〇神々の降りし高千穂秋尊し(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎若布干す海女の背中は逞しき ◎流れ来る香に誘はれて梅見酒 △お寺にて修行をしたか鉦叩(平成22年9月作) 〇硫黄の香湯船に満つる秋の宿(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎境内に大銀杏なく実朝忌 ◎猫やなぎ幼き頃の淡き夢 △金叩その音に合はせ鼓打つ(平成22年9月作) 〇湯煙の上がる旅籠や秋の暮(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎其処彼処雪間の出来る頃となり ◎若布買ふ少しおまけと言ふ親父 △仏壇の中で飼ひたし鉦叩(平成22年9月作) 〇平和とは抑止力なり秋の基地(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎生きるものひたすら耐へて春を待つ ◎ほうれん草食べてポパイの気分なり △時過ぎて会えぬ人あり秋彼岸(平成22年9月作) 〇守るとは命の重ね営は秋(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎ほろ酔を素面に戻す寒の月 ◎雪女四五人寄りて露天風呂 △蜩を旅のまくらに聞く朝(平成22年8月作) 〇国の為ささげし命鹿屋秋(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎早梅や急ぎ過ぎたと震へ咲く ◎寒餅にこぶ出来るなり網の上 △陽は落ちて人人人の盆踊り(平成22年8月作) 〇国の空守りし飛機や秋静か(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎ピンポンとかわいい賀客ドア開くる ◎春待つや日差しの伸びは遅々として △蜩は薄暮に鳴くよ群れず鳴く(平成22年8月作) 〇秋の野に余生静かに機は古れり(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎ちらほらと早くも咲けり梅の花 ◎春近しうたた寝誘ふ日差しかな △輪になりて老ひも若きも盆踊り(平成22年8月作) 〇桜島灰降る道は秋の色(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎お揃ひのマフラー巻きて街を行く ◎あれもやりこれもやりをへ十二月 △盂蘭盆会さびれた寺も縁者達(平成22年8月作) 〇桜島噴煙上ぐる秋の空(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎虎落笛山から小僧飛んで来る ◎夢を見て夢追ひかけて年の暮 △涼しさやしぶきをあげて船は行く(平成22年7月作) 〇桜島姿雄々しく秋の空(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎幼子の穴を開けたる障子かな ◎マフラーを贈りし人は今何処 △旅の宿水音涼し窓の外(平成22年7月作) 〇秋の空噴煙重し桜島(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎障子越し灯影に揺るる君の影 ◎主なき庭にひつそり枇杷の花 △裾揺らす涼しき風の流れ来る(平成22年7月作) 〇噴煙に秋空暗き桜島(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎贈られしマフラー巻きて君に会ふ ◎初雪やふはりふはりと舞い落つる △波しぶき濡るるに任せ涼しけり(平成22年7月作) 〇秋無上開聞岳の麗姿かな(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎行きずりの香に振り返る時雨坂 ◎浜風に吹かれ群れ咲く石蕗の花 △夕暮れて路地に水打つ女将かな(平成22年7月作) 〇開聞や秋の雲為る特攻機(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎小春日や猫縁側に丸くなる ◎ひかえめに柊の花香るなり △涼しげな流し目おくる役者かな(平成22年7月作) 〇桜島渡るフェリーに秋の風(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎小春日や風邪は直りて孫来る ◎縁となる傘差し掛けた時雨道 △農作業終へて早くも半夏生(平成22年7月作) 〇指宿の宿ひなびたり秋の川(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎温りに話の尽きぬ小春かな ◎小夜時雨霧笛流るる港かな △夕風の流れ来る頃水を打つ(平成22年7月作) 〇砂蒸しの大往生や秋の浜(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎天高し人は肥ゆれば馬も肥え ◎紅葉狩いつしか山の奥に入る △朝ぼらけ眠気をさます時鳥(平成22年6月作) 〇開聞は麗しきかな秋の風(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎落日の田にひつそりと捨案山子 ◎爽やかな笑顔ふりまきVサイン △時鳥今朝も鳴くなり山の宿(平成22年6月作) 〇開聞や最南端の駅は秋(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎同じ酒古酒と新酒を飲み比べ ◎まだ盛り残り菊とは野暮な人 △胡瓜もみ彩り映ゆる白小鉢(平成22年6月作) 〇開聞の姿見上ぐる秋の駅(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎敗荷を刈り取る人も齢を老ひ ◎雀等は案山子囲みて落穂食む △子育ては他所に任せる時鳥(平成22年6月作) 〇秋の旅車中で歌ふ『海ゆかば』(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎高原の大パノラマや秋高し ◎鶴来る湖の賑はひ戻るなり △俯きて咲く茄子の花色淡し(平成22年6月作) 〇散華せし武士祀る知覧秋(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎雨の来て花野たちまち蘇る ◎雨戸開け旭に光る秋蚕かな △夏の朝熱きシャワーに目を覚ます(平成22年6月作) 〇国の為散りし益荒男秋無常(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎見上ぐれば雁渡る西の空 ◎秋冷や月皓皓と天にあり △時鳥朝けたたまし夜かなし(平成22年6月作) 〇特攻の勇姿残して知覧秋(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎颱風のもたらす雨の恵かな ◎名月や寄せては返す波の音 △短夜の更に短くなる宴(平成22年6月作) 〇薩摩路を楽しき友と秋の旅(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎水澄みて色を増すなり池の鯉 ◎秋冷やそろそろ燗の酒の良し △山歩き朴の香りを道連れに(平成22年5月作) 〇秋なれど薩摩の国の陽は強し(令和元年10月鹿児島旅行)
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◎遠花火音は遅れて届くなり ◎朝顔や風に吹かるる遊び蔓 △波頭白く立て来る卯浪かな(平成22年5月作) 〇9月より令和元年10月句友4人で鹿児島を旅した吟行句を 日程に添った形で一句載せたいと思います。この旅は私 の内面に持っているものと合致し、開聞岳・桜島等の観... 続きをみる
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◎星月夜人も星にも運命あり ◎朝顔や垣根色どる路地の奥 △沖遥か烏賊釣り船の灯は揺るる(平成22年5月作)
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◎桐一葉落ちて天下は動乱す ◎輝くは一日なりけり芙蓉花 △緑増し輝きを増す若葉かな(平成22年5月作)
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◎稲妻に腕を引き寄せ肩を抱く ◎花火見る握る手と手の夢一夜 △山渡る風の香りや朴の花(平成22年5月作)
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◎夕顔や喪主のうなじと白競ふ ◎風鈴を下げて風待つ夕べかな △旭日背に烏賊釣り船は今帰る(平成22年5月作)
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◎災天下マラソン人は玉の汗 ◎夕端居流るる風に生き返り △昇る日を舳先に受けて卯浪切る(平成22年5月作)
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◎夕顔の今開かんと闇浅し ◎水無月や山脈の如白き雲 △春惜しむ飛び交ふ鳥の声高し(平成22年4月作)
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◎夏座敷流れ来る風独り占め ◎災天下空に向ひて水を撒く △咲く花の色は移ろひ春惜む(平成22年4月作)
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◎清水湧く思はず漬ける熱き顔 ◎若き頃親父着ていた上布かな △磯開飾り立てたる小型船(平成22年3月作)
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◎妻逝きてタンスに残る夏衣 ◎短夜や夢追ふ酒のほろ苦さ △薇やのの字のの字の渦を巻く(平成22年3月作)
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◎翡翠はその青さゆえ孤独なり ◎夕暮れて墨絵の如き皐月富士 △春の川滔々として大河なり(平成22年3月作)
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◎短夜や早くも鳥は啼き始む ◎草茂り売れぬ宅地に風流る △磯開豊漁願ふ浜の衆(平成22年3月作)
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◎夏草や数多の命活かすなり ◎漁火を遠く眺めて夜釣かな △春の川岸辺の色も緑増す(平成22年3月作)